2020/02月例会報告(19)「4R:「第9期玉座戦・予選」詳細編(その2)」




こんにちわ、番頭役のむろかつです。2020年2月例会の4R「第9期玉座戦」の詳細編の2回目をお送りいたします。予選ラウンドの2ジャンルの「芸術」の報告記となります。まあいろいろな意味で岩Q槻の定例会ってのは毎度毎度、波乱が…。

基本ルールなどはこちらをどうぞ。

【2020年2月例会】4R・ハマクドーさん企画「玉座戦第9期」のご紹介

2020年2月13日

↑基本ルールはこちらをどうぞ。

2020/02月例会報告(18)「4R:「第9期玉座戦・予選」詳細編(その1)」

2020年5月13日

↑前回(1回目)の記事はこちらをどうぞ。

まず最初に「本戦でやりたいジャンル」の投票を行い、下位となったジャンルでの予選企画となりました。最初のジャンルは「競馬」。岩Q槻界隈では「競馬のオニ」と呼ばれているケーニヒさんが10問中5問正解のハイパープレーで本戦進出第1号を決めました。

2ジャンル目は「芸術」でした。

続くジャンルは、

「芸術」でした。

まず先に磯部さん(←この人はアカデミック系な企画が得意で過去にも「芸術」のジャンルに挑んだことがあります)が着席し、その後にnaoさん(2企画目)、ひっさつ会長・山田はまちさん・くうちゃんさんの合わせて5人が着席する意外な「激戦区」となったのでした。

で、ボタンチェックでは案の定(?)ひっさつ会長だけがブザーを押されるお約束の展開が(^_^;)

「ピクトグラム」。いやーえらく身近な存在で(苦笑)

Q1「漫画「GA 芸術科アートデザインクラス」で、デザインの授業に備えて山口 如月(やまぐち きさらぎ)が校内のこれを探していた、車椅子サイン、非常口サインなど/何らかの情報や注意を示すために表示される視覚記号(サイン)を何という→ピクトグラム」

※注:ハマクドーさんの問題は押された後の問題文を比較的読まずに次の問題に行くため、「/←スラッシュポイント(押したポイントです)」の後の文章はむろかつが正解の単語から大まかに想像・予想した文面であり実際のハマクドーさんが用意した当日の問題文と一致しない場合があります。ご了承ください。

ハマクドーさんの問題の特徴はいろいろなジャンルを愛読してる(らしい)漫画(この「GA(ジーエー) 芸術科アートデザインクラス」というのは元は、きゆづきさとこ原作の4コマ漫画で、後にアニメ化もされた作品だったりします。で、1年生の女子5人が主人公級のキャラクターで、山口 如月(やまぐち きさらぎ)嬢もその一人だったりします)やライトノベル、アニメなど…から知識をチョイスしてジャンル問題を構成するパターンもあり(そればかりではないんですけどね、勿論)、逆になかなか趣深い問題と、意外に他のメンバーはほとんど読んだことがないとこをあえて攻めていくのがハマクドー氏流のクイズ問題でもあります。

で、こちらを正解したのは磯部さん。実はこの「ピクトグラム」。この例会のほぼ1ヶ月後に、番頭役・むろかつ宅で車を買い替えたのですが、

こういう車椅子を載せるためのリフターがついた身障者用の車を購入したので、

やれ「水曜どうでしょう」とか、千葉ロッテマリーンズやヴァンフォーレ甲府のステッカーなど…の明らかにむろかつの趣味のブツが貼られているその反対側に、しれっとその車椅子のピクトグラムの身障者ステッカーも貼ってあったりしてます(苦笑)

芸術が得意な磯部さんと、ナチュラル知識の鬼・ひっさつ会長が…。

Q2「夏目漱石の小説「夢十夜」の第6夜に登場する/東大寺南大門金剛力士(仁王)像を制作した、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した仏師は誰?→運慶」

押して正解したのはひっさつ会長。ハマクドーさんをして「そこで押すか?!」と驚愕した正解劇でした。

ちなみにこの「夢十夜」という作品、本当に全10回分の神代・鎌倉・現在(漱石が生きている明治)・そして100年後と、10の不思議な夢の世界を綴る作品で、(いわゆる競技クイズ的な「ここで押す」というセオリーを完全に無視して)“何を知っててどこで押すかわからん”妙に博学な(?)岩Q槻の面々のひとりであるひっさつ会長いわく「自分が一番好きなのが第6夜なんす」…と実に会心の一撃だったようです(笑)

Q3「漫画「GA 芸術科アートデザインクラス」で、モダンテクニックの課題でスタンピングで製作した作品をダメにした後、この方法で課題をやり直した技法で、1952年にハロルド・ローゼンバーグが『アートニューズ』誌上に発表した、顔料を紙やキャンバスに注意深く塗るかわりに、垂らしたり飛び散らせたり汚しつけたりするような方法を何という?/→アクション・ペインティング」

問題を最後まで読まれてスルー直前に押したのは山田はまちさん。しかし「ドロッピング」と答えてこれがブザーということに。

で、一応調べたら、この「アクション・ペインティング」が世の中に提唱される前段階でその前提となってたのが、「絵の具などを直接、絵具に滴らせる・したたらせる」ドリッピングや「絵具を垂らして流し込む」ポーリングという方法が存在し、こちらのやり方を1930-40年代にポール・ジャクソン・ポロックという美術家が確立したものを、その少し後に問題に出てきたハロルド・ローゼンバーグという批評家が「アクション・ペインティング」という名前で提唱した…という経緯があったそうです。

ま、問題設定的には「ハロルド・ローゼンバーグが」という限定と、「GA 芸術科アートデザインクラス」で実際に登場した単語だと思われるので、山田はまちさんは惜しくも誤答…という事になったようです。でも隣の磯部さんが「アクション・ペインティング」と正解発表があった際に、ひとりだけ「そうそう」と納得されてたのが傍目から見ていて「すごいな、おい」と(苦笑)

Q4「諱(いみな)は「等楊(とうよう)」。現存されている作品のうち6点が国宝に指定されている/、室町時代に活躍した水墨画家・禅僧は誰?→雪舟(せっしゅう)」

押したのは磯部さん。そして勢いよく「雪舟!」と答えて正解チャイムが鳴り響いた。「おお、そこでわかる?!」とハマクドーさんびっくりするやらで(笑)。

なお「諱(いみな)」とはごくこく簡単に言えば「本名」にあたる名前で、古代の日本や中国などでは「本名で呼ぶのがタブーだった時代」もあり、本来は口に出すことがはばかられることを意味する「忌み名」という別名もある。そして本名の代わりに呼ばれる名前を「字(あざな)」、文人や知識人が本名に代わりに自称する名前を「号」と言われてました。

そうか、「ボンボニエール」ってそういう意味だったのか…。

Q5「元々は砂糖菓子を入れる容器のことで、日本では近代以降、宮中宴会の引出物として配布される、意匠を凝らした菓子器・工芸品を指すようになった言葉は何?→ボンボニエール」

こちらはスルー。調べてみたら宮中宴会の引き出物というのは明治時代に明治天皇主催の宮中宴会で出された引き出物が実に繊細な細工がほどこされるようになったのが最初で、昭和に入ってまもなくの頃に行われた昭和天皇即位大礼の宴会の引き出物には既に「ボンボニエール」と呼ばれてる公式記録があるんだそうで…。個人的には随分昔、どこかの図書館で読んだ、昭和天皇の弟・秩父宮殿下の奥様にあたる秩父宮勢津子妃が書いた「銀のボンボニエール」というのを思い出しました(で、この問題をきっかけに「なるほど、ボンボニエールってのはそういうのか」と知ったのはお約束として(苦笑))

さてここから後半戦に入っていきます。

Q6「漫画「GA 芸術科アートデザインクラス」で、山口 如月(やまぐち きさらぎ)が石膏デザインを苦手とする面取り像のモデルである、病弱で軍略の弱いアウグストゥスの代わりに軍の指揮を採り腹心として活躍した古代ローマの軍人は/誰?→マルクス・ウィプサニウス・アグリッパ」

押したのはnaoさん。しかし「オクタヴィアヌス」と答えるがブザー。どうも調べたら問題文に出てくるアウグストゥスの事をオクタヴィアヌスと表記する歴史家も少なくないそうで…ある意味で惜しかったようです(^_^;)

Q7「英語で”blue and white”、中国では”青花”(せいか)、または”釉里青”(ゆうりせい)と呼ばれる、白色の胎土で成形した素地の上に酸化コバルトを主とした絵の具で模様を絵付し、その上に透明釉をかけて高温焼成した陶磁器を何という?→染付(そめつけ)」

こちらはスルー。ただし「陶磁器」と聞いた途端に、後ろでお菓子食べながら「開運!なんでも鑑定団」よろしく「いい仕事してますねー」とのんびりとつぶやく三好サンだけが印象的でした(をい)

Q8「フィレンツェでコジモ・デ・メディチが自らの邸宅の回廊を市民に開放してその収蔵品を閲覧させたことから、イタリア語で「回廊」を意味するギャラリーと同様の意味をもつ言葉は何?→ガレリア(galleria)」

こちらもスルー。なお「ギャラリー(Gallery)」の単語自体は英語・フランス語から来ており、美術館と比べると敷地面積や屋内体積は小さいスペースで、公共機関や美術商が美術作品を陳列・展示したり販売したりする施設や組織の事を指すそうで、ついでに書くと日本語としては最も近い意味の単語では「画廊(がろう)」がそれに当たるそうです。

個人的には勝ち確定でも勝負してきた磯部さんに敬意を評したいっす…。

残りは2問。磯部さん+2、ひっさつ会長+1のまま終盤に入っていきます。

Q9「1816年7月5日、今日のモーリタニア沖で座礁したフランス海軍のフリゲート艦が難破した事件を描いた/、フランスロマン主義派の画家・版画家テオドール・ジェリコーによる油彩画は何でしょう?→メデューズ号の筏」

正解したのは磯部さん。まさかの日付+遭難場所+遭難した船だけで勝負を賭けてくるとは(大汗)。そしてこれで+3となり、他の4人から一歩抜け出した感じになった。なおこの絵は「筏で13日間漂流した後に残った15人の生存者が、遠くから接近してくる船を発見した瞬間」を描いており、発表された当時は賛否両論の嵐が巻き起こるなど話題を呼んだ反面、国際的な名声を確立し、フランス絵画の初期ロマン派画家として広く知られているきっかけになった作品でもありました。

…だが、最後の1問。「さすが岩Q槻、何が起きるかわからん」という大波乱が待っているとは。

Q10「市河米庵(いちかわ・べいあん)・巻菱湖(まき・りょうこ)と共に幕末の三筆と呼ばれていた人物で、文人画家としても/」

ここで押したのは磯部さん。「ぬきなかいおく!」と答えるが、ハマクドーさんはピンポンもブザーも押さずに「もう一度!」の声。で、(問題の設定的には)最終的には「貫名 菘翁(ぬきな すうおう)」が正解だったそうで、磯部さんは無念の失格となる事態に。

注:ただし「コトバンク」によるとこの人物の「号」および「字」(「号」「字」の意味はQ4の「雪舟」のとこに書いてあります)では、この人物に関しては拾翠(しゅうすい)、海仙、海客、林屋、海屋、海叟(かいそう)、菘翁(すうおう)など多数あり、特に美術史・書道史的には「貫名 海屋(ぬきな かいおく)」の名の方が著名のようで、実は正解で磯部さんにとっては不運な結果だったようです(ただ、原則的には当日のルール的には、誰もこのジャンルに精通している人はおらず物言いがつかなかったため、「不運にも誤答」という事で別のジャンル企画にて…ということにはなりました。磯部さん、申し訳ないっす)。

で、一応この結果、

このセット的には磯部さんが+3まで積むも不運の誤答でトビという事になり、+1を取っていたひっさつ会長が勝ち抜けとなりました。おめでとうございます。

うーん、また長くなってしまった…(^_^;)

なお、本来はこの回は2-3セットをお送りする予定でしたが、「芸術」だけで4500文字を突破しており「うーん、また長くなっちまったなあ」という事で、3セット目の「寺社仏閣」は次回に回すことにします。いやー、各セット1回ずつの更新になるんだろうか、このペースだと(号泣)。

また、磯部さんについてはこのあと(ネタバレにはなりますが、まあいいでしょうね(苦笑))、なんやかんやで予想外な大苦戦しつつも最後は劇的な「勝ち抜け」を見せる場面がやってきます。その場面についてもそのうち登場すると思います。そちらもお楽しみに。

次回に続きます。

▼クリック頂けると励みになります!

にほんブログ村 ゲームブログ クイズゲーム・パズルゲームへにほんブログ村 その他日記ブログ 日々のできごとへ




ABOUTこの記事をかいた人

埼玉県さいたま市岩槻区界隈で活動している「岩槻クイズの会・岩Q槻(いわくつき)」の公式ブログです。年間8-9回ほど「ヌルく」クイズやカードゲームなどで遊んでいる会です。 こちらのブログは主にサークルの「番頭役」のむろかつ(幕張亭ボーリック)が更新しています。