こんにちわ、番頭役のむろかつでございます。2025/10月例会「第11回ひよし記念・秋(G1)」の報告記を連載しています。6回目は午前3枠に開催されましたむろかつ企画「八高戦」報告の2回目をお送りいたします。
↑前回はこちら。
今回は前半戦の最後のあたりまでお送りします。
前回のおそらいとなりますが、この企画の基本ルールは以下のとおりでした。
午前3枠「八高戦第13期」(むろかつ企画)
・50問限定の8◯5×(8問正解勝ち抜け、5問誤答で失格)の早押しクイズです。
・誤答発生時は「トリプルチャンスあり」です。最大で4-6人まで回答権ありです
(ただし回答権はその1問あたり1人1回に限定されます。誤答したらその問題の回答権は消滅しますのでご注意)
・むろかつの自作問題です。ネタ要素がやっぱりあります(これまた毎回ですが(大汗))
・問題文は「前フリが長めなのが多い」です。ただし変化球はほとんどありませんが、時折暴発防止のために「よーくお聞きください」と注意喚起をいれることもあります。
・所要時間は45-60分程度だと思われます。
おおまかなルールとしては毎度同じで、「前フリが長い(例外もたまにあり)」「誤答発生時は最大4-6人まで回答権あり(ただし1人1問1回なのでその問題で誤答した人の回答権はなくなる←実際に誤答した直後に押しちゃった人がいました。うーん、そのお気持ちは痛いほどわかります(^_^;))」が「八高戦ならでわ」といったとこでしょうか。
そして前回のQ15終了時点の点数状況は以下のとおりでした。
【Q15終了時の上位のポイント(1◯ないし1×以上のプレイヤーのみ)】
三好総統4◯1×、ひっさつ会長・キヨミ・ナイス国務長官・Kava・Liner2◯、
ばいそん1◯1×、ほしまる・ハマクドー・かよちん・おぐのり1×
なんと三好総統が開幕ダッシュに成功し現時点で4◯1×と好調に単独首位に立っております。しかし2番手争いが2◯で5人と混戦で、更にこの「八高戦」、むろかつ自作問題になってからは段々と終盤まで大混戦になっていく傾向が高くなってきたので実際はまだまだ予断を許さない状態でもありました。
今回も全3-4回程度の構成で、今回は前半戦最後のQ16-25のあたりをお送りいたします。
超文系人間のむろかつが「理系問題」を作るとやっぱしこうなります(ノД`)シクシク
まずはQ16-20のあたりになります。
Q16:51番(アメリカのメジャーリーグでは、同じ背番号で複数の選手が永久欠番に指定される例も幾つかありますが/、今年2025年に「シアトル・マリナーズ」のイチロー選手と、ランディ・ジョンソン投手の両名が共に永久欠番に指定された背番号は何番でしょう?)→かよちん1◯(1×)
Q17:アンドリア・モホロビチッチ(1909年にクパ渓谷で発生した地震観測の途上で、地球内部のある深さを境として地震の初期微動、いわゆる「P波」の速さが変化することを発見し、現在もその発見した「地球の地殻とマントルとの境界の/不連続面」に名前を残す、クロアチアの地震学者は誰でしょう?)→ハマクドー1◯(1×)
Q18:見附[みつけ](元々は街道の分岐点など交通の要所に置かれた/見張り所のこと/で、特に江戸城では36箇所のこれがあったとされ、特に四谷、赤坂などは現代でもそこの地名や東京メトロの駅の名前としても残っていることで有名なのは何でしょう?)→ハマクドー2×(1◯)/山田はまち1◯
Q19:10000メートル走(毎年正月恒例の「東京箱根間往復大学駅伝競走」いわゆる「箱根駅伝」では、そもそも本選に出る前の「予選会」に出場するには「前年の1月1日から予選会申し込み期日前日までに、34分00秒以内」の公認記録を有する選手に限定されている陸上競技場のトラック競技で、持/久力だけではなくスピードも要求され、日本国内では、男女マラソンに次ぐ注目を集める長距離種目である、400メートルトラックを25周する長距離走は何でしょう?)→かよちん2◯(1×)
Q20:ピペット(軽量を目的とする種類のものでは「エアークッション式」「ポジティブディスプレイスメント式」「マイクロ」「メス」などが、液体の移動を目的とする種類のものでは「パスツール」「駒込」/などのものに大別される、比較的少量の液体を必要なだけ吸い取る化学実験器具は何でしょう?)→Kava3◯
Q16は今年、日米両方の野球殿堂入りを果たしたイチロー選手がシアトル・マリナーズで永久欠番に指名された背番号「51」番の問題。ここはなんと「シアトル・マリナーズ」とも「イチロー」とも名前が出る前にサクっと押して正解したのはかよちんさんでこれで1◯1×。なおランディ・ジョンソン投手は前に所属していたアリゾナ・ダイヤモンドバックスでも背番号51が永久欠番に指定されており、MLBではこのように複数人物が同一番号を、または複数チームにまたがっての永久欠番というのもいくつかあります。たぶんイチロー氏はオリックスの51番もそのうち永久欠番になるんでしょうね(イチロー氏が渡米した後、オリックスでは誰もつけた人はいないそうです)。
Q17は「モホロビチッチ不連続面」がなぜかクイズベタ(長文難問でも基本短文でも?)としてよく出るクロアチアの地震学者の「アンドリア・モホロビチッチ」の問題はハマクドーさんが「不連続面」の手前で押して正解して1◯1×に。個人的には大学に入って初めて「いい言葉の響きだなあ」で覚えた単語のひとつがこの「モホロビチッチ不連続面」で、では切り口を替えて出題してみたら…というのがある意味でのクイズ趣味の作問方面での楽しみでもあったりします。もっともたぶん指勝負ではたぶん他の人に押し負けて答えられないとは思いますが(^_^;)。
ちなみにこの問題はフルネームでなくても「モホロビチッチ」でも勿論正解(西洋人はフルネームまでは問わないので)で、一応の事前に想定してた判定では「モホロビチッチ不連続面」でもたぶん正解にしてたと思います。で、この時のハマクドーさんは「モホロビチッチ」と答えて正解しておりましたです。
続いては江戸城のそれは36箇所もあった「交通の要所に置かれた見張り台→見附」の問題。ハマさんがまず押して「追分(道が2つに分かれる街道の分岐点のこと)」と答えて誤答となり、誰も押して無かったのでいったんリセットして再び問読みを始めたところ直後の「見張り所のこと/」で押したのは山田はまちさんが正解しこれで1◯。しかしハマさんもある意味で惜しい誤答で、問題の続きが読まれた後に「あー」とわかったみたいで悔しがってたのが印象的でした。江戸城の見附としては、問題文にある(現在でも地名等で名を残す)四谷・赤坂の他に、浅草、牛込、喰違(くいちがい)といったのもあったそうです。
Q19は陸上のトラック競技では最も長い距離を走る「10000メートル走」の問題をかよちんさん正解でこれで2◯1×に。特に男子の大学の「箱根駅伝」などの速い選手の基準ではよくこの記録が参考にされまして、日テレで中継が始まった1980年代後半では29分台、2000年代そこそこの頃は28分台を走れば怪物級の扱いを受けてました…が、近年はトレーニング方法やシューズがよくなったりして今や27分台の選手も珍しくなくなりました。ただし世界陸上や夏季五輪に出場する為の「派遣標準記録」は27分00秒、しかし男子の日本記録は27分09秒でそれでも世界にはまだまだ及ばない…という現状でもあったりします。
Q20は「超文系のむろかつが理系問題をむりやり作るとこうなりますよ→理科の実験器具をムダ長文で問題構成して定番(今回は「駒込ピペット」)で落とす」の典型的な問題でした(←いつも本当に申し訳わけない(号泣))。そしたらやはり「駒込」でバババッと押されてランプがつかなかった人たちが大いに悔しがるという予想通りの光景が(苦笑)。で、この問題はKavaさんが正解して3◯に。若干ではありますが単独2位に浮上してきました。ついでに書くと「駒込ピペット」は明治中期の頃から細菌学者として活躍した二木謙三博士が考案したもので、二木博士が勤務していた駒込病院の名前がつけられております。中央にふくらみを持つ形状が特徴なんだそうです、はい。
フジテレビの「新春かくし芸大会」でいの一番に浮かんでくるタレント…といえば。
Q21-25に入ります。ここで今回の企画の全問題の折り返しとなります。
Q21:ルーホッラー・ホメイニー[ホメイニ師](1989年6月3日に亡くなるもその翌日には中国・北京で「六四天安門事件」が発生し、日本では新聞の1面の片隅に追いやられたとある意味で気の毒なエピソードを持つ人物で、1979年にパフラヴィー国王を国外に追放したいわゆる「イラン革命」を成功させ/、以後は新生「イラン・イスラム共和国」の元首として君臨した、シーア派の「十二(じゅうに)イマーム派」の精神的指導者は誰でしょう?)→ばいそん2×(1◯)/おぐのり1◯(1×)
Q22:ハナ肇(かつて1960年代から2000年代まで毎年お正月にフジテレビ系列で放送されていた「新春かくし芸大会」で、この番組はフジテレビと大手芸能プロダクションの「ナベプロ」の/共同制作だったこともあり、当時のナベプロの屋台骨を支えた超大御所タレントが/「銅像」に扮して若手のタレントに毎年のように大いにいじられるという名物芸がありましたが、その銅像に扮していたジャズバンドおよびコントグループの「クレージーキャッツ」のリーダーは誰でしょう? )→おぐのり2×(1◯)/ひっさつ会長1×(2◯)/Kava1×(3◯)/かよちん2×(2◯)/キヨミ3◯
Q23:豆腐(和食の献立では吸物として供される事が多い「茶碗蒸し」の種類で、「小田巻き蒸し」の中に入っているものはうどん/ですが、「空也蒸し」の中に入っているものと言ったら何でしょう?)→ハマクドー2◯(2×)
Q24:瀬島龍三[せじま・りゅうぞう](漫画「ゴルゴ13」の中では「モスクワの記憶」 という話の中に、明らかにこの人物をモデルにした元関東軍/副参謀長・政財界フィクサーの「二階堂洋介」なるキャラクターが登場している、日本陸軍の参謀として開戦前は対ソ作戦を担当し、戦後はシベリアに10年以上抑留された後、帰国後は伊藤忠の会長などを歴任し、中曽根首相のプレーンとして活躍し「昭和の参謀」と呼ばれたのは誰でしょう?)→三好総統5◯1×
Q25:シュレッダー(日本語では「破砕機(はさいき)」と呼ばれている/、2005年に施工された個人情報の保護に関する法律いわゆる「個人情報保護法」で一気に企業への普及が進んだ、日本では明光商会がトップシェアを誇っている「事務分野においては紙を細断する」機械のことを一般に何というでしょう?)→ほしまる1◯1×
Q21はイラン革命を成功させたイスラム教の精神的指導者「ホメイニ師」の問題。ばいそんさんが誤答した直後におぐのりさんが正解しておぐのりさんは1◯1×ということに。Q2で出題された「上野動物園のパンダの訃報により新聞でベタ記事扱いされた昭和の落語の名人・6代目三遊亭圓生師匠」と全く同じことになった始末で(^_^;)。で、現在でもイラン国内で流通している1000リアルから10万リアルの7種類の紙幣にホメイニ師の肖像画が印刷されています。そして日本でも翻訳者が刺殺されたイギリス系インド人作家サルマン・ラシュディの「悪魔の詩」で、作品内で大いにイスラム教を批判・揶揄した作者に死刑を宣告して(そしてそのまま死刑宣告したホメイニ師が物故しちゃったんで取り消されることもなく)作者が後々まで命を狙われるきっかけを作ったのもこの人物だったりします。
続くQ22は今や放送されなくなってしまったフジテレビ系のお正月番組「新春かくし芸大会」の問題。まず「ナベプロとの共同制作だったこともあり」で押したのがおぐのりさんが答えが出ず誤答、続いて2着判定が点いたひっさつ会長が「すぎやまこういち(作曲家。元々はフジテレビの社員で、この「新春かくし芸」の初期の頃の企画・ディレクターを担当していました)」でも誤答となり、いったんリセットされ、問題文の続きの「ナベプロの屋台骨を支えた超大物タレントが/」の部分で3人が押して、まずKavaさんが「堺正章」、かよちんさんが「井上順」と共に「新春かくし芸」には欠かせなかったタレントを答えて誤答となった後に、3着判定のキヨミさんが「ハナ肇」と答えて正解チャイムが鳴り、プレイヤー各位「あ、そうか銅像コントか!!」と気付いた次第でした(苦笑)。何せハナ肇は死去したのは1993年9月で、その年の正月のかくし芸まで例の銅像コントをやってましたので…。
で、この「かくし芸」は練習や本番収録等で売れっ子の芸能人を一週間以上拘束するスケジュールを組まなければならなかったのでギャラは勿論のこと、美術費などが膨大な金額になるため、当時のナベプロが所属タレント(当時はクレイジーキャッツもザ・ドリフターズもナベプロ系の人気タレントでした)をゴールデンタイムに出しまくる事ができる条件でほぼノーギャラかつ制作費のかなりの部分をナベプロが持つということで成り立っていた番組だったそうです。ただしナベプロのタレントしか出なかった・出れなかったというわけでは勿論なく、後に欠かせない存在となる堺正章や井上順はホリプロ系(両氏がメジャーになるきっかけを作った「スパイダース」を結成したのがホリプロから独立する形で田辺エージェンシーを立ち上げた田邊昭知氏だった関係で)でもあったようです、はい。
Q23は食い物問題。「茶碗蒸しの具の中身→空也蒸し=うどん」は、「食い物は俺に任せろ」でおなじみの(?)ハマさんがサクッと正解してこれで2◯(2×)に。続くQ24はジャンルとしては「漫画」または「現代史」問題。この「瀬島龍三」の問題は三好総統がやはりサクッと押して正解してこれで5◯として単独首位で更に一歩リードする形に。しかしこの人は「10年以上シベリア抑留されてた割には、その途中で東京裁判にソ連から空路で東京まで来て証言をしたり…で、実はソ連のスパイだったのではないかという説も根強い」人物で、山崎豊子の小説「不毛地帯」でも主人公のモデルの一人になったという話もあったりします。
そして前半最後のQ25は「シュレッダー」の問題は「日本では破砕機と呼ばれている/」でバババッと押されて、ほしまる先生が正解で1◯1×としてました。トップシェアを誇る明光商会の「MSシュレッダー」はCMでも有名になりました。なお明光商会の商品は米国製のそれとは別にうどんの製麺機をヒントに独自に開発したという逸話もあるそうです。ちなみに我が家でも数年前から書類や写真類を少しずつ断捨離を続けている関係で、アイリスオーヤマの家庭用のシュレッダーがあります。
【Q25終了時の上位のポイント(1◯ないし1×以上のプレイヤーのみ)】
三好総統5◯1×、キヨミ3◯、Kava3◯1×、ナイス国務長官・Liner2◯、ひっさつ会長2◯1×、ハマクドー・かよちん2◯2×
山田はまち1◯、ほしまる1◯1×、おぐのり・ばいそん1◯2×
というわけで前半戦の折り返しを経て、三好総統が5◯1×で相変わらず単独首位に立ち、2位以下の大混戦の中、キヨミさんが3◯で単独2位、Kavaさんが3◯1×で単独3位…という状況ながらも、なかなか各人の差はつかずにやはり激戦になってきました。果たして三好総統はこのまま逃げ切れるのか、それとも空前の大混戦の中から果たして誰がのし上がってくるのでしょうか。
次回は後半のQ25-40のあたりをお送りいたします。ではまた次回に。
ハナ肇を追いかけて 昭和のガキ大将がクレイジーキャッツと映画に捧げた日/文芸社/西松優
▼クリック頂けると励みになります!